コクリバ 【完】
毎年恒例の、心の中でのハッピーバースデイを言った翌日のクリスマスイブは、真理子先生とその戦友と過ごした。

特に寂しいとは思わない。

彼氏がいなくても、生活に不満はない。


だけど……

無駄に時間がある冬休みは、早々に実家に帰った。

秋に出産したと連絡があった絢香の家に、お邪魔した途端、簡単に私の決心が揺らぐことになった。


「可愛い」

絢香が産んだ小さい男の子。

絢香に似ていて、目が既にパッチリしていて目力がある。

「これはやばいよ。駿介は絶対モテる子になるよ」

一緒に来ていたともちゃんと、はしゃいでいたら、

「オサムに似てなくて良かったな」

偶然一緒になった吉岡も笑っていた。

絢香とオサムッチの家はいつも誰かが来ているらしい。
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