コクリバ 【完】
3学期
冬休みが終わりまた忙しくて充実した日々が始まる。
3学期ともなると、ヒマワリ組の子供たちは自分たちでできることが多くなって、次の年長さんに上がるという意識が出来てくる。
子供たちの成長は早くて、驚かされることばかり。
洋祐先生はたまに意味深な視線を送ってくる。
私は上手く反応できないで、アタフタと視線を外すことが精一杯。
ただ、「おはよう」や「おつかれさま」の何気ないメールは来なくなった。
来なくなったことが洋祐先生からの答えなんだと思う。
私は園長夫人の座を逃してしまったのかもしれない。
もちろん高木先輩からも何の連絡もない。
特に接点がある訳でもないし、これまでだって連絡なんてなかったから期待する方がおかしいと分かってるけど、携帯をチェックする回数が増えた。
高木先輩と連絡を取るようなことを言ってた兄からの連絡もない。
せっかく高木先輩がバスケ復活したというのに、誰からも連絡ないし、そんな噂一つも聞かなかった。
だから余計なことを考えなくていいように、これまで以上に仕事した。
残業したり、いつか片付けようと思っていた机の中の書類まで綺麗にしたりして仕事の虫になってみた。
子供たちがいるときはまだいい。
だけど、みんなが帰ってしまい、一人教室で作業しているときや、日報を書くときなどついウッカリするとボーっとしているときがある。
自宅アパートに戻る帰り道はもっとひどい。
年明けのあの再開した日のことを思い出さない日はない。
先輩と一緒に歩いた道。
一緒に食事した店。
そして先輩と別れた場所。
誤解が解けて卒業できたはずだったのに……
3学期ともなると、ヒマワリ組の子供たちは自分たちでできることが多くなって、次の年長さんに上がるという意識が出来てくる。
子供たちの成長は早くて、驚かされることばかり。
洋祐先生はたまに意味深な視線を送ってくる。
私は上手く反応できないで、アタフタと視線を外すことが精一杯。
ただ、「おはよう」や「おつかれさま」の何気ないメールは来なくなった。
来なくなったことが洋祐先生からの答えなんだと思う。
私は園長夫人の座を逃してしまったのかもしれない。
もちろん高木先輩からも何の連絡もない。
特に接点がある訳でもないし、これまでだって連絡なんてなかったから期待する方がおかしいと分かってるけど、携帯をチェックする回数が増えた。
高木先輩と連絡を取るようなことを言ってた兄からの連絡もない。
せっかく高木先輩がバスケ復活したというのに、誰からも連絡ないし、そんな噂一つも聞かなかった。
だから余計なことを考えなくていいように、これまで以上に仕事した。
残業したり、いつか片付けようと思っていた机の中の書類まで綺麗にしたりして仕事の虫になってみた。
子供たちがいるときはまだいい。
だけど、みんなが帰ってしまい、一人教室で作業しているときや、日報を書くときなどついウッカリするとボーっとしているときがある。
自宅アパートに戻る帰り道はもっとひどい。
年明けのあの再開した日のことを思い出さない日はない。
先輩と一緒に歩いた道。
一緒に食事した店。
そして先輩と別れた場所。
誤解が解けて卒業できたはずだったのに……