コクリバ 【完】
一瞬の隙ができ先輩が私から離れるから寂しさに横を見ると、先輩がベッドから下りて私を見下ろしていた。
「見ないでください!」
「いい女になったな」
左頬が上げ先輩は脱いだ服からジーンズを探し出し、ポケットから財布を取り出した。
何を探してるのかなんとなく分かってしまった。
「持ってるんですか?」
「男の常識だろ」
それを持ってるということより、常識と言った先輩が辛い。
誰に対して使おうとしていたのか……
いつも持ち歩いている物なんだろうか……
ゴムを持ち歩く状況に、いつもいるんだろうか……
一気に沈んだ気持ちが先輩との距離を開けさせる。
「どうした?」
「別に…」
「ゴム持ってたのが気に入らないのか?」
「誰に使う予定だったんですか?」
「なんだ?ヤキモチか?」
「違います。ただ他の人に使う予定なら、今日はもう……」
アゴを掴まれ、強引に上を向かされた。
「おまえ、随分、余裕じゃねーか」
左頬を上げニヤリと微笑んだ先輩に口を塞がれる。
さっきよりも荒々しく責められ、簡単に息が上がる。
「やめて」と言いたいのに、言えない。
これ以上は危険だと思うのに、止まらない。
また、あの頃のように辛い日々が始まりそうで、怖い。
「見ないでください!」
「いい女になったな」
左頬が上げ先輩は脱いだ服からジーンズを探し出し、ポケットから財布を取り出した。
何を探してるのかなんとなく分かってしまった。
「持ってるんですか?」
「男の常識だろ」
それを持ってるということより、常識と言った先輩が辛い。
誰に対して使おうとしていたのか……
いつも持ち歩いている物なんだろうか……
ゴムを持ち歩く状況に、いつもいるんだろうか……
一気に沈んだ気持ちが先輩との距離を開けさせる。
「どうした?」
「別に…」
「ゴム持ってたのが気に入らないのか?」
「誰に使う予定だったんですか?」
「なんだ?ヤキモチか?」
「違います。ただ他の人に使う予定なら、今日はもう……」
アゴを掴まれ、強引に上を向かされた。
「おまえ、随分、余裕じゃねーか」
左頬を上げニヤリと微笑んだ先輩に口を塞がれる。
さっきよりも荒々しく責められ、簡単に息が上がる。
「やめて」と言いたいのに、言えない。
これ以上は危険だと思うのに、止まらない。
また、あの頃のように辛い日々が始まりそうで、怖い。