コクリバ 【完】
一般公開
翌日、目が無残に腫れてしまったけど休む訳にもいかず、伊達眼鏡をかけて出勤した。
学生時代だったら休んでいたけど、今はそんなこと言ってられない。
職員室は挨拶程度で済ませて、すぐに新しく担任になるユリ組の部屋へと向かい作業を開始する。
部屋に一人でいるより全然いい。何かをしていると時間が過ぎるのが早いから。
しばらく夢中で作業していると、部屋をノックする音が聞こえた。
「奈々先生。おっはよー」
声高く入ってきたのは満面の笑みの真理子先生。
「おはようございます」
「うわっテンション低っ!」
「……」
近付いてくる真理子先生から顔を隠すように壁の方を向いた。
「いよいよ。明後日だね……って、奈々、どうしたの?」
真理子先生が壁の方へと回り込み顔を覗いてくる。
「なんでもないです」
「何その顔。ひどっ」
「……」
「洋祐先生と何かあったの?」
「何かあったのは洋祐先生の方ではなくて……明後日、行けなくなりました」
「はぁ?」
片眉を下げて綺麗な顔を台無しにしている真理子先生に、昨日あったことを簡単に説明した。
学生時代だったら休んでいたけど、今はそんなこと言ってられない。
職員室は挨拶程度で済ませて、すぐに新しく担任になるユリ組の部屋へと向かい作業を開始する。
部屋に一人でいるより全然いい。何かをしていると時間が過ぎるのが早いから。
しばらく夢中で作業していると、部屋をノックする音が聞こえた。
「奈々先生。おっはよー」
声高く入ってきたのは満面の笑みの真理子先生。
「おはようございます」
「うわっテンション低っ!」
「……」
近付いてくる真理子先生から顔を隠すように壁の方を向いた。
「いよいよ。明後日だね……って、奈々、どうしたの?」
真理子先生が壁の方へと回り込み顔を覗いてくる。
「なんでもないです」
「何その顔。ひどっ」
「……」
「洋祐先生と何かあったの?」
「何かあったのは洋祐先生の方ではなくて……明後日、行けなくなりました」
「はぁ?」
片眉を下げて綺麗な顔を台無しにしている真理子先生に、昨日あったことを簡単に説明した。