コクリバ 【完】
もしかしたら、夕方のニュースでも放送されるかもしれないと思って、ソワソワと落ち着かない気持ちで夕方になるのを待った。テレビはずっとつけっぱなしにして……
夕方近くになってあちこちチャンネルを変えながら待ってたら、各局ニュースの時間になった。
鼓動が早くなる。
そしてついに、自衛隊のニュース画面が映し出された。
「本日午前9時、海外での活動に向けて自衛艦○○○が、○○港を出航しました」
ニュースキャスターの声の後ろで、朝見た光景が流れる。
すぐに別れを惜しむ隊員みたいな雰囲気の映像になり、村岡さんのご主人が子供さんを抱き上げてるところが映し出された。
隣りで村岡さんがハンカチで顔を覆っている。
それを見ただけで、思い出してまた涙が出そうになる。
でも、その直後、高木誠也の顔が映った。
心臓が止まるかと思うくらいドキンと鳴った。
白い帽子を目深にかぶった高木誠也が何か話している。
そして、その前で下を向き頷いている私も映り込んでいる。
彼がカメラに気付き、私の肩に触れてカメラから私を隠すようにした。
その腕の中でハンカチに顔を押し付ける私。
画面はすぐに偉い人の話に切り替わり、綺麗に整列している自衛隊員を映した。
「自衛艦○○○の帰国は、約半年後の予定です」
ニュースキャスターはそう締めくくった。
夕方近くになってあちこちチャンネルを変えながら待ってたら、各局ニュースの時間になった。
鼓動が早くなる。
そしてついに、自衛隊のニュース画面が映し出された。
「本日午前9時、海外での活動に向けて自衛艦○○○が、○○港を出航しました」
ニュースキャスターの声の後ろで、朝見た光景が流れる。
すぐに別れを惜しむ隊員みたいな雰囲気の映像になり、村岡さんのご主人が子供さんを抱き上げてるところが映し出された。
隣りで村岡さんがハンカチで顔を覆っている。
それを見ただけで、思い出してまた涙が出そうになる。
でも、その直後、高木誠也の顔が映った。
心臓が止まるかと思うくらいドキンと鳴った。
白い帽子を目深にかぶった高木誠也が何か話している。
そして、その前で下を向き頷いている私も映り込んでいる。
彼がカメラに気付き、私の肩に触れてカメラから私を隠すようにした。
その腕の中でハンカチに顔を押し付ける私。
画面はすぐに偉い人の話に切り替わり、綺麗に整列している自衛隊員を映した。
「自衛艦○○○の帰国は、約半年後の予定です」
ニュースキャスターはそう締めくくった。