コクリバ 【完】
もしかしてヤキモチ?
先輩がペットボトルの蓋を開けて、スポーツドリンクをゴクリと飲んだ。
上下に動く喉仏が、男っぽくて、
「すみません」
胸が温かくなる。
来たらいけないと言われたんじゃない。
ホッとしたのと嬉しいのとで、今の私は無敵な気がした。
「先輩。明日、頑張ってください」
だからずっと言いたかった言葉も言えた。
「おう。おまえは終わったら即行帰れよ」
「はい」
私の口の両端は上がりっぱなしだ。
「緒方さんから絶対離れるなよ」
「はい!」
「奈々…」
そう言って、先輩が左手を私の方に伸ばすから、
恥ずかしかったけど、立ち上がってその大きな手を取った。
次の瞬間、優しく握られて、引っ張られた。
先輩の脚の間に立たされて、下から見上げてくる先輩と目が合う。
切れ長の目も、高い鼻も、妙に美しい。
先輩の唇がゆっくり鎖骨に触れる。
「おまえは俺のものだって言っただろ」
ドキリとして顔が熱くなる。
もう何も考えられない。
何度も見てる褐色の瞳が私だけを映してるのをただ見ていた。
「奈々。キスして」
甘えるようにそう言った先輩があまりにも可愛くて……
自分から唇を近づけた。
ゆっくり先輩の手が私の後頭部にまわり、顔を固定され、、唇をなめられた。
驚いて逃げようとしても、後頭部にまわった手がそれを許してくれない。
息が苦しくなる。
必死に唇を閉じたまま抵抗した。
解放された時、先輩を見ると楽しそうに左頬が笑っていた。
その瞬間、この人のことが好きだと思った。
先輩がペットボトルの蓋を開けて、スポーツドリンクをゴクリと飲んだ。
上下に動く喉仏が、男っぽくて、
「すみません」
胸が温かくなる。
来たらいけないと言われたんじゃない。
ホッとしたのと嬉しいのとで、今の私は無敵な気がした。
「先輩。明日、頑張ってください」
だからずっと言いたかった言葉も言えた。
「おう。おまえは終わったら即行帰れよ」
「はい」
私の口の両端は上がりっぱなしだ。
「緒方さんから絶対離れるなよ」
「はい!」
「奈々…」
そう言って、先輩が左手を私の方に伸ばすから、
恥ずかしかったけど、立ち上がってその大きな手を取った。
次の瞬間、優しく握られて、引っ張られた。
先輩の脚の間に立たされて、下から見上げてくる先輩と目が合う。
切れ長の目も、高い鼻も、妙に美しい。
先輩の唇がゆっくり鎖骨に触れる。
「おまえは俺のものだって言っただろ」
ドキリとして顔が熱くなる。
もう何も考えられない。
何度も見てる褐色の瞳が私だけを映してるのをただ見ていた。
「奈々。キスして」
甘えるようにそう言った先輩があまりにも可愛くて……
自分から唇を近づけた。
ゆっくり先輩の手が私の後頭部にまわり、顔を固定され、、唇をなめられた。
驚いて逃げようとしても、後頭部にまわった手がそれを許してくれない。
息が苦しくなる。
必死に唇を閉じたまま抵抗した。
解放された時、先輩を見ると楽しそうに左頬が笑っていた。
その瞬間、この人のことが好きだと思った。