好きな人の弟を、利用した
そこには、睨みを利かせながら腕を組んで立っている凉子の姿。
その姿を見た瞬間、ザッ……とみんなが左右に避け、その間を王様の様に凉子がツカツカと私へ向かって歩いて来た。
「りょ、りょう……」
ダンッ!と、私が追いやられている壁に手を付き、じっと私を見る。
か、壁ドン!?
巷の女子がこぞってときめく、あのっ!?
……なんて言ってる場合じゃなく、凉子はめちゃめちゃ怒ってる。
「りょう……」
「夏夜センパイ。今日の夜、予定空いてますか?空いてますよね?て言うか空けて下さい。『二人で』飲みに行きましょう。終業のチャイムが鳴ったら迎えに来ますから。仕事も終わらせておいて下さいね。残業になんてならない様に」
「え……」
「良いですね?」
「……はい」
有無を言わさない空気の凉子に頷くと、凉子はフンッ!と周りに威嚇しながら去って行った。
その姿を見た瞬間、ザッ……とみんなが左右に避け、その間を王様の様に凉子がツカツカと私へ向かって歩いて来た。
「りょ、りょう……」
ダンッ!と、私が追いやられている壁に手を付き、じっと私を見る。
か、壁ドン!?
巷の女子がこぞってときめく、あのっ!?
……なんて言ってる場合じゃなく、凉子はめちゃめちゃ怒ってる。
「りょう……」
「夏夜センパイ。今日の夜、予定空いてますか?空いてますよね?て言うか空けて下さい。『二人で』飲みに行きましょう。終業のチャイムが鳴ったら迎えに来ますから。仕事も終わらせておいて下さいね。残業になんてならない様に」
「え……」
「良いですね?」
「……はい」
有無を言わさない空気の凉子に頷くと、凉子はフンッ!と周りに威嚇しながら去って行った。