好きな人の弟を、利用した
「はぁ……」

目を閉じ、今日の事を思い返してみる。

思い出して悲しくなったのは、昴に

『応援する』

と言われた事。

私の事なんて、全く眼中にない事を思い知らされた。

じわっ……と目に涙が浮かび、咄嗟に窓の外を眺める。

何度も瞬きをして、頬に涙が流れ落ちない様に、耐えた。
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