好きな人の弟を、利用した
(あれ……?)

なんとなく見知った顔が目の端に映った様な気がして、何気なく振り向いた。

「っ……!!」

私は一瞬で固まる。

「夏夜、さん……?どうか……」

私の目線を追った佑くんも、固まる。


ツリーの下。


そこには、彼女とキスをして、幸せそうに笑い合っている昴がいた。
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