好きな人の弟を、利用した

ラブホからの帰宅

駅までの道を、並んで歩く。

昨日の気まずさとか、色んな事があって、なんとなく会話が出来ないでいた。

でも、何にも話さないってのもまた、気まずい。

何か会話がないかとグルグル考えていると、歩道の段差に気付くのが遅れて、バランスを崩して転びそうになった。

「わっ!」

「危ないっ!」

寸での所で、グッと腕を掴まれ引き寄せられる。

「わっぷ!」

その勢いで佑くんの胸にダイブして、鼻を打った。
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