好きな人の弟を、利用した
「……あの」

「へ?」

「……帰りませんか?」

「あっ……」

ハタ、と気付く。

時計を見ると、21時半を回っていた。

そうだ、はしゃいでる場合じゃなかった。

「そ、そうだね……」

『杉崎弟』の手を離し、帰り支度を始める。

……あれ?

そう言えば……。
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