好きな人の弟を、利用した
勢いよく部屋のドアを閉め、ズルズル……としゃがみ込む。


道中、どうやって帰って来たのか記憶がない。

息は切れてるし足も痛いから、多分、無我夢中で走って帰って来たんだと思う。

のそっと立ち上がり、フラ付く足取りでベッドにダイブした。

「……ハナちゃんさんのご飯、食べそびれちゃったなぁ」

せっかくハナちゃんさんの美味しいしご飯食べて、ハナちゃんさんの笑顔見て癒されに行ったのに、まさかこんな事になるなんて……。
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