好きな人の弟を、利用した
「近藤さんじゃーん!」

その姿を見て、男子社員達が色めき立つ。

「え?なになに?みなさんで飲み会ですか?いいなー!あたしも混ざりたーいっ!」

ピンクのワンピースをピラピラさせながら、近藤 和架子が体をクネらせている。

すると一人の男子社員が、

「マジ!?混ざって行きなよ!部長!一人位増えたって構わないっすよね!?」

と、部長におねだりを始めた。

「ああ、構わないよ」

みんなと楽しそうにおしゃべりをしていた部長は、二つ返事でOKを出す。

部長は優しいから、近藤 和架子がどんな人かも知らないんだろう。

それを聞いていた女子達は、余り良い顔をしていない。

しかしそんなのもお構いなしに、近藤 和架子はズカズカと上がり込んで来た。
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