好きな人の弟を、利用した
それから少しして、佑くんに彼女が出来たと噂が流れた。
最初は冗談かと思ったけど、佑くんと顔がよく分からない女子社員が、手を繋いで食堂から出て来たのを目撃した。
その時、信じられない位ショックを受けたのを覚えてる。
その日の夜、初めて片想いの辛さを知った。
━━あたしはモテる。
でもちゃんとポリシーがあって、
『人のモノには手を出さない』
彼女持ちや妻子持ちに言い寄られる事も少なくなかったけど、そこに手を出す事は絶対にしなかった。
だから、佑くんに彼女が出来たと言う噂が本当なら、ちゃんと諦めようと思ったんだ。
でも、『駄目だ』と思っているのに、あたしの目は佑くんを追う事をやめてくれない。
そんな中、思った事がある。
『あの二人は本当に付き合っているのか?』
と言う事。
会社で一緒にいる所を見ないし、別々に帰ってるから、帰りにデートって訳でもないみたいだし。
内緒で付き合っているんならまだしも、もう社内中にバレてしまっているんだから堂々としてもおかしくないのに。
なにより、佑くんが全然楽しそうじゃない。
前より暗さが増した様な気もする。
そのせいか、あたしは佑くんの事を諦め切れずに毎日を過ごしていた。
最初は冗談かと思ったけど、佑くんと顔がよく分からない女子社員が、手を繋いで食堂から出て来たのを目撃した。
その時、信じられない位ショックを受けたのを覚えてる。
その日の夜、初めて片想いの辛さを知った。
━━あたしはモテる。
でもちゃんとポリシーがあって、
『人のモノには手を出さない』
彼女持ちや妻子持ちに言い寄られる事も少なくなかったけど、そこに手を出す事は絶対にしなかった。
だから、佑くんに彼女が出来たと言う噂が本当なら、ちゃんと諦めようと思ったんだ。
でも、『駄目だ』と思っているのに、あたしの目は佑くんを追う事をやめてくれない。
そんな中、思った事がある。
『あの二人は本当に付き合っているのか?』
と言う事。
会社で一緒にいる所を見ないし、別々に帰ってるから、帰りにデートって訳でもないみたいだし。
内緒で付き合っているんならまだしも、もう社内中にバレてしまっているんだから堂々としてもおかしくないのに。
なにより、佑くんが全然楽しそうじゃない。
前より暗さが増した様な気もする。
そのせいか、あたしは佑くんの事を諦め切れずに毎日を過ごしていた。