好きな人の弟を、利用した
佑くんの歓迎会だったらしく、松山 夏夜や、同じ部署のみんながいた。

あたしは、チャンスと思い、仲間に入れてもらった。

そして、佑くんの隣を陣取る。

隣に松山 夏夜も居たけど、関係ない。

あたしは佑くんに引っ付いて甘えモードに突入する。


胸を押し当てたり、甘えた声を出したり。

隣で松山 夏夜がイライラしているのが分かる。


『離れなさいよ』


そう言われ、あたしは負けじと言い返した。


『イヤでーす！佑くんの事を他の身代わりにしている様な人に言われたくありませーん』


その場がシーンと静まる。


松山 夏夜が黙り込んだ所を、あたしは更に追い詰める。


『松山さぁん。この際だからあの噂の真意、ハッキリさせたらどうです？佑くんは身代わりだったんでしょう？昴くんにはフィアンセがいますもんねぇ。どう足掻いたって松山さんに振り向かないし。だからって、そっくりな佑くんを利用って、人としてどうかと思いますよぉ？』


一気に捲し立てた。


自分がどんなに酷い事をしているか、思い知ればいい。
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