好きな人の弟を、利用した

元気な佑くん

「……次、アレに…乗りましょう……」

佑くんが指差したのは、この園内で一番の絶叫マシーン。

「ちょ…ちょっと待って……」

私はクタクタになりながら、側にあったベンチに倒れ込んだ。

「佑くん……元気過ぎだよ……」

これで何個目のアトラクションだろう。

しかも、やっぱり待ち時間も半端じゃなくて、早くて『90分待ち』、長いと『120分待ち』なんてのもザラだ。

さすがに疲れて、足の裏がジンジンと痛い。

しかも今日は蒸し暑くて、それも体力を奪う要因だった。
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