好きな人の弟を、利用した
「あ……そんな事ないそんな事ない!美味しいよ!」

私は慌てて落ちた物を拾い、サッとテーブルを拭いた。

「……そう、ですか……」

「うんうん!」

……嘘。

本当は味なんて分からない。

いつ、話をしようか考えてたら、パンケーキが運ばれて来た事も、いつの間にか食べていた事にも気が付かなかった。

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