好きな人の弟を、利用した
マップを真剣に見ていて気が付かないので、私はそーっと手を伸ばして、前髪をパパっとまとめてヘアピンで留めてやった。

「……え…なに……?」

「ほらスッキリした!これなら邪魔じゃ……」

驚いて顔を上げた佑くんと、バッチリ目が合った。

そして、私はその場に固まってしまう。
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