好きな人の弟を、利用した
1
良心の呵責
帰宅して、我に返って、自分の愚かさに気付いた。
━━私はなんてバカな事をしてしまったのだろう。
いくら『兄』が手に入らないからって、『弟』を利用してしまおうなんて。
「やっぱり明日、断った方が……」
そう思ってみても、『兄』とそっくりだった『弟』の顔がチラつく。
本当に、瓜二つだった。
一卵性双生児って、あんなに似るものなんだ、と、感心してしまう程。
「あの顔と声じゃなきゃ、魔が差すなんて事なかったのに……」
━━私はなんてバカな事をしてしまったのだろう。
いくら『兄』が手に入らないからって、『弟』を利用してしまおうなんて。
「やっぱり明日、断った方が……」
そう思ってみても、『兄』とそっくりだった『弟』の顔がチラつく。
本当に、瓜二つだった。
一卵性双生児って、あんなに似るものなんだ、と、感心してしまう程。
「あの顔と声じゃなきゃ、魔が差すなんて事なかったのに……」