好きな人の弟を、利用した
「……そんな、に……似て、ます……?」

「うん!もう、瓜二つ!?……って、双子なんだから当たり前だよね!アハハ…ハ……」

「…………………」

佑くんは、暗い影を落とした顔で、また俯いてしまった。

(ダメだ……どうしても暗くなっちゃう)

私は、その原因が自分にあると気付かない。


てくてく、てくてく。

「…………」

「…………」

また、無言で歩く。
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