転職したら双子のイケメンがついてきた
一番近い市の警察に、真島くんの身柄を預けた私たちは、もうぐったりしていた。
「……惚れてたのか」
後部座席で、壬言さんがボソッと。私は隣で座っていた。
「えっ…」
「あのガキにも、真言にも」
ふて腐れて、頭を背もたれに乗せて足をだらんと伸ばした格好で。
「……どうでしょう」
「……知ってたけど、目の前で、あんなハッキリ告白しやがって。……このバカ女」
舌打ちする。
「…30年傍で見ていて、彼が今日ほど、あんなに動揺する姿を見たのは、正直初めてですね」
「……っ!?テメエ!!なに余計なこと喋ってんだ!?」
慌てた壬言さんが、ガバッと身を起こして、後ろから口を押さえようとする。
ハンドルを取られてふらつく。
慌てる私と真言さん。
「危ない!!危ないです!!」