転職したら双子のイケメンがついてきた
その翌日。
言われるままに車に乗せられ、家族全員で隣町に向かった。
この前同様、道中でまた正装させられて。
「ようこそいらっしゃいました」
タキシード姿の真言さんと壬言さんに、玄関先でエスコートされた。
豪邸だ。
真っ白な門に囲まれた、白を基調にしたお城のような。何坪あるのだろう。もう庶民には分からない。
この前のヘアサロンもこんな感じだったな。
「ここが、二人のおうち……??」
「神前財閥へようこそ」
「はい!?」
「花屋は仮の姿です。実は壬言のアレルギーを克服できる女性を探していまして」
だから、ヘアサロンでも、神前様とか言われてたのか。
「そうそう、あのヘアサロンも、うちの経営です」
「はあ…」
もう、何がなんだか。
ぽかんとする。