転職したら双子のイケメンがついてきた


「……そうなんだ、よかったね、真来」


言いながらまた表情が暗くなる茉里。


奥に入ると温かいコーヒーを出す。
ようやく慣れてきて、自然と出来るようになってきた。


「……ありがとう」


「何があったんですか??」


あまり食いつかず、距離を保って静かに話す真言さん。


「……少し前ですけど、……お付き合い、してた方なんです」


重い口を開き始める茉里。
思い出すのも辛く、こみ上げてくる思いで、もう泣きそうだ。


「えっ??えっと、まさか」


「新郎の方と、ね」


「沙紀は、知ってたの??」


「元もと参加した合コンでみんな知り合ったんだけど、いつの間にか由利とデキてたみたいでさ」


そんなこともしてたのか、知らなかった。


「誘わなくてごめんね??携帯も変えちゃったでしょう??なかなか連絡できなくてさ」


察した沙紀が一応フォローしてくれた。


まあそれは、今となってはどうでもいいことだ。誘われても行ったかどうかも怪しいし。


「それで??」


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