転職したら双子のイケメンがついてきた


そうだ。
バツイチの上、お子さまがいた。


髪をきれいに切り揃えた見るからに育ちの良さそうなお坊っちゃまだ。


このお子さまは、お母様も大丈夫なのか。


「ご挨拶なさい、彩斗(アヤト)」


「…こんばんは」


「こ、こんばんは」


ぺこりとお辞儀される。
妙に緊張する。


「彩斗は、新しいママ、欲しくない??」


「いや、えっと」


お子さまに、そんなデリケートな、酷な質問をさらっとするべきではないのでは。


むしろ私が戸惑う。


「……パパがいいなら」


彩斗と呼ばれたお子さまが、伏し目がちにちらりと私を見る。


いや、そんなことでいいのか??
聞き分けよすぎだろ。



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