転職したら双子のイケメンがついてきた
―――そんなある日。
弟が産まれたと家族で病院に集まった。
理由もわからず、生理的に受け付けられなかった、弟という存在。
アレルギーのみならず、アトピーも併発し、治まるどころか喘息にまでなって死ぬ思いまでした。
まだ幼かった彼女は、弟の世話に追われ、可愛がる両親の姿に嫉妬した。
おまけにお姉ちゃんなんだからと、いろいろ我慢させられた。
――両親に認めてほしい。
誉められたい一心で、子供ながらに弟を世話しようと近付いても、本能的に拒絶反応を起こした。
敏感な赤ん坊の弟は感じ取って、結果泣かれてしまい、そこだけ切り取って見られては叱られた。
両親もまた、それぞれの両親から厳しく躾られ、当たり前になっていた。
とくに女の子は、愛情があるからこそ厳しくするものだと、それが愛情表現だと信じて疑わなかった。
そして、気付いた時には2人とも同様に愛することができなくなっていた。