転職したら双子のイケメンがついてきた
世間知らずなまま自分ひとりで懸命に生きた彼女は、人間不信に陥った。
人と関わることを拒んだ。
それでも生きていかなくてはいけない。
神前の会社の子会社で派遣の清掃員として働いているとき、細かいところまで目の届く彼女を、会長が気に入ったそうだ。
口数少ないけれど穏やかな神前家に救われたのだという。
そして厳しく教え込まれた礼儀作法も兼ね備えた彼女を、息子の嫁として迎え入れたと。
身の上を詳しく聞くこともせず、彼女の心の傷が癒えるまで、指一本触れなかったそうだ。