転職したら双子のイケメンがついてきた
「………こんなときに、不謹慎かもしれませんが」
俯いて声を抑える。
「……はい??」
「…実は、息子が病気で手術することになりまして、来週の誕生日の前に」
「柚希くんがですか??」
ハキハキと話す、元気のいい男の子なのに。どこが悪いのだろう。
「真来さんが、亡くなった妻に雰囲気がよく似てまして、まだ亡くなったことを受け入れられないみたいで、母親だと思っているようなんです」
奥様を去年亡くされて、男手ひとつで4歳の柚希くんを育てているらしい。
「ママがお祝いしてくれないと、手術しないと言い出しまして」
「ええっ!?」
「いつも他のお客さんやイケメンの店員さんがいらっしゃるのでなかなか言い出せなかったんですが」
赤くなって頭を下げると、
「人伝に聞いたんですが、よろず屋さんて、何でも屋さんなんですよね??お願いします、一日でいいんです。母親代わりになって頂けませんか??」
「……引き受けんのか、バカ女」
「み、壬言さん!?」