転職したら双子のイケメンがついてきた
「さて、俺たちは向こうに行こうか」
肩に手を回したまま、真言さんに連れていかれる。
「えっ??えっ!?誰ですか??」
「……壬言の、高校時代の初恋の相手だ。唯一アレルギーの出なかった。しかも告白どころか、まともに目を見て話すこともできないほど、片想いで終わった相手だ」
「……っ!!」
言葉をなくす。
確かに、目を見て話すのは私とも怪しいけれど。
一応、一応。
プロポーズらしきものは、された。はず。
アレルギーに関しては、随分ましになっているけれど、たまに出る。
それが。
出なかったって。
ホントの、ガチの奴じゃないですか。
触れられなかったことを思い出して、落ち込む。
またしても、ボーガンの矢が刺さった。今度のは痛いやつだ。
相当、痛い。
胸がズキズキする。