転職したら双子のイケメンがついてきた
「あっ、ミヤマさん、お客様」
ぽっちゃりした眼鏡の女性だ。
「その節はお世話になりました」
にっこりと微笑む真言。
が、意外にも無表情で応えられる。
「……どちら様…??」
受付からクルリと背中を向けさせ、肩に腕を回して密着すると、耳元で囁く。
「俺のこと、忘れたのか??」
ヒャアッと息を飲む悲鳴が上がる。羨ましいっ!!と。
もちろんあのときいたスリムなミヤマに会ったのは入れ替わっていた方だ。
お互い面識すらない。
そして本当は、彼女は担当でもない、なんの世話にもなっていない。
あくまでミヤマ絡みの出任せだった。
そして爽やかな方の真言では落ちないらしいと、キャラを替えてみる。
「えっ…」