転職したら双子のイケメンがついてきた
「柚希のことはお姉ちゃんが守るからね」
服に擦り付けたりして、何とか苦戦して口のガムテープを剥がした私。
それにしても暑い。
ここはどこなのか。
密閉された空間なことはわかった。あとはこの目隠しを取れたら。
と、柚希も同じことを考えてくれていたらしく、手探りで後ろ手に手を近付け、解こうとしてくれているようだ。
「あっ…」
何かの拍子に、解けた。
はらりと布が落ちる。
半日ぶりの裸眼だ。昼間なはずで、薄暗い程度だけれど、何も見えない。
少しずつ目が慣れてくる。
見張りはいないようだ。
チャンスだ。
と、思ったけれど。
「あれ!?開かないぞ!?」
「何してるんだ!!バカ!!どけ!!」
表でガチャガチャやっている。
そんなバカな。
鍵が壊れて、外からも開けられなくなってしまったようだ。
え"え"え"!?