転職したら双子のイケメンがついてきた
あれだ。
道路の向こうに建築現場があった。防音、防塵壁を立ててある。
「ちょっと借ります!!」
「えっ!?いや、兄ちゃん…」
ツルハシを掴むと走って戻る。
ショベルカーとも思ったけれど、真来の位置状況がわからないと無茶がある。
馬乗りになられて殴られている壬言。
持ってきたツルハシを放り投げると、男を羽交い締めにして引き離す。
「行け!!!」
合図するとツルハシを構える。
「離れとけ!!!!バカ女!!」
意識が遠退きかけたとき。
その声にハッとし、ドアから反射的に転がり離れた。
「オラア!!!」
口許も殴られて血を滲ませ、泥だらけの汗だくになりながら、ドアにツルハシを突き立てる。