転職したら双子のイケメンがついてきた


壬言さんの肩越しに見たその姿は、かれこれ15年振りくらいに再会した幼馴染みだった。


同い年で背が高く、がっしりとした体格の良さ。
ほんのり茶髪で少し伸びた髪。色白だけれど、はっきりした目鼻立ちの、イケメンになっていた。


さぞかしモテるだろう。


「……まーくんって……」


また壬言さんがムッとする。


「あっ、幼馴染みで」


「彼氏とかじゃないよね??」


近付いてくると、あからさまに壬言さんから引き離す。


「いや、えっと」


「お嫁さんになるって、約束してくれたよね??昔」


「はっ!?」


「話は後だ。こいつらしょっぴくぞ。救急車も呼んだから、もう来るはずだ。お姉さんもついでに診てもらえ」


「あっ、はい…げほっ」


空気を途切らせてくれた水嶌さんに感謝した。



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