転職したら双子のイケメンがついてきた


「状況確認したいので、付き添っていいですか」


「えっ!?いやあの、…げほっ」


もう一人、若い刑事が水嶌さんと目で合図して頷く。


「じゃあ、そっちお願いします。そちらの男性陣も手当てが必要そうですし」


目元も口元も、切って血が滲んでいる。


え"え"え"っ?!
この気まずい空気で置いていかないで!?


あれよあれよと言う間に、救急車のサイレンか聞こえ、誘導される。


「……あの、彼は」


「イケメンばっかに好かれて良かったな。モテモテじゃねえか」


ボソッと嫌みを言われた。


「た、たまたまですってば」


そうとしか言えない。
本当に、今この場で居合わせているのが奇跡なほど、久し振りなのだ。



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