転職したら双子のイケメンがついてきた
「……お姉ちゃん…??」
「柚希!!」
処置が終わり、病室に案内される。
「もう大丈夫ですよ。熱もやがて下がります」
医師に深々と頭を下げ、病室に入ると、2人でそれぞれ柚希の両手を取った。温かい。
「よく頑張ったね!!」
頭を撫で、抱き締める弥刀さん。目頭が熱くなった。
静かに病室を後にする。
と、廊下で頭から足元まであちこち傷の手当てをされた2人がいた。
なんだこの絵になる様は。戦に勝った勇者みたいだ。
思わず見惚れる。
「…ジロジロ見てんじゃねえ」
「ましろ、緋居さんは??」
「呼び出しが掛かって、一旦、引き上げました。また何かあれば連絡するそうです」
「残念そうな顔しやがって」
ふん、とふて腐れる壬言さんに、赤くなる。
「してませんてば!!」
「真来!!」
振り向くと、沙紀が小走りに走ってきた。
「廊下は走らない!!」
「すいません!!」
すれ違い様に看護士に注意され、小さくなる。
「無事だったのね!?よかった!!」
「うう…ありがとうー!!」
女2人で抱き締め合った。