転職したら双子のイケメンがついてきた
やはり高校の頃のことがトラウマになっているようだ。
「真言に取られんのも嫌だけど、他の男に触られたりベタベタされんのが、見てるだけで、いや、考えただけで居ても立ってもいられねえんだよ!!ああ!!くそ!!あんのバカ女!!」
傍にあったクッションを床に叩き付ける。
「残念ながら無自覚なようですが、それを惚れた、というんですよ。嫉妬、ですね。そして直接言わないと伝わりませんよ??それは」
「…代わりに、なんか言ってくれりゃあいいじゃねえか!?」
「やなこった、ですよ。大の大人が」
バッサリと切られた。
「何でだよ!?」
「な~にが嬉しくて、弟の恋のキューーピット、なんかしないといけないんでしょう???私は神様でも仏様でもない。なんならときどき閻魔様、ですからね。嘘を付けば舌を抜きますよ」
ふふんと鼻で嘲る。
耳まで真っ赤になると、
「…………っ!!てめえに話した俺がバカだったよ」
「ふふん、ざまあみろ、です。僕の結婚生活も壊した罰です。ブラコンくん」
「……言いたい放題言いやがって…それに関しては、自業自得だろうが」
妙なところで2人とも、悪い癖(ヘキ)が出るのだ。