転職したら双子のイケメンがついてきた

何だかんだ言いながら、仲がいい。松嶋くんの背中におぶさる茉里。


これはこれでお似合いだなと。
うふふ、と眺める。


「遅くなってごめん」


茉里が、
固まった。


「……誰??…ちょーいけめん」


「あっ、緋居、久し振り!!こっちこっち」


幹事役の沙紀が手招きする。
やっぱり綺麗なブランドのスーツに身を包んだ、ホスト刑事だ。


「みんな久し振り。……茉里??仲いいんだね、松嶋と」


「……あかい……くん…???」


茉里が見惚れる。
王子様が微笑んだ。
ガバッ!!と松嶋くんから離れる。


「おいおい」


さすがに松嶋くんもムッとする。


と。
茉里の傍に行くと、キスをした。目を見開いて固まる茉里。
いきなりだ。


「………っ!?」


もしかしたら、たぶん。
ファーストキスかもしれない。


もちろん、その場がざわついた。


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