転職したら双子のイケメンがついてきた


そしてまた入れ違いに、手押し車でキクさんが店に来ていた。


「いつぞやは、孫がお世話になりまして」


「……お孫さん……???ああ~」


ふと、思い当たった。
そういうことか。


「お変わりありませんか??お嬢さん」


「お陰さまで、すっかり良くなりました」


店内を見渡すと、


「今日は奥さんはお留守ですか」


「配達に行ってますが、何か」


「いやいや、暑いのにご苦労なことですね」


「仕事ですから」


にこやかに微笑む。



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