転職したら双子のイケメンがついてきた


まあまあ、と抑えながら小さめの冷蔵庫を開けてお茶のポットを出して渡してくれた真言さん。


「それで、仲のいい友達に付き合ってもらって、そいつが会社から出てくるところから後付けたんですけど」


今度は一気に飲み干して、


「お代わり」


と突き出してきた。
本当に図々しい。


「探偵の真似ごとなんて危ないからおやめなさい」


真言さんとキクさんの声が揃う。


「あんたそんなことしてたの??学校は??部活は??」


「今そんな話は要らないの!!」


お代わりも半分飲むと、


「別の女らしいマンションの部屋に入って1時間くらい出てこなくなったから、一旦諦めたの」


ガバッ!!と壬言さんに抱き付くと、


「この際だから、ごっこの探偵はやめて、壬言さんに付き合ってもらって、奴の悪事を突き止めてやろうと思ったんです」


勝ち誇ったように私を見る。


「もちろん、ホンモノの彼氏として」



< 312 / 383 >

この作品をシェア

pagetop