転職したら双子のイケメンがついてきた
「残念ですが、それはお勧めできかねます」
真言さんが言うと同時にそっと放す壬言さん。
長袖なので素手よりはマシで、見えないけれど手の甲に赤みが見えた。
どうも相手にもよるらしい。
「え~っ??どうしてですか!?わたしが子供だから??」
プーッと膨れる望絵。
「そういうことではありません。でも、探偵役としてならお付き合いしますよ」
「そんなのイヤです!!彼氏になってくれなきゃ」
今どきのコだな。
と半ば呆れる。
「すみません、両親が忙しくて、甘やかして育ったもんで」
もはやキクさんが泣きそうだ。
「というか、萌絵さんには彼氏さんがいらっしゃると伺いましたが」
真言さんの言葉に赤くなると、
「婆ちゃん!?余計なことばっか言わないで!?別れましたよあんな奴!!」
矛先がキクさんに向いてしまった。
「お言葉ですが」