転職したら双子のイケメンがついてきた
「我が儘なんて言ってないし!!」
「自覚がないのが一番厄介ですね」
ヤレヤレと、肩をすくめる真言。
「では知りません。一生そこでそうしてなさい」
きびすを返すと立ち去ろうとする。
「ま!!待ちなさい!!待って!!」
しぶしぶ、
「……た、……たす、…けて、……ください」
「何ですか??聞こえませ~ん」
耳に手を当て、首をかしげる。
「………っ!!助けて!!」
真っ赤になってムキになる萌絵。
「…仕方ないですね、そういうことらしいですよ」
と、
正面から、バイクで突っ込んできた壬言。
フルフェイスで革のツナギ姿、自動二輪の大型タイプだ。
ブンブンブオン!!!
と、3度エンジンをフルで空噴かしすると、狭い高架に鳴り響く。
ビクッとする龍人と新士。
ギュン!!とまず新士の正面に回り込み、足を出すと萌絵から引き離す。
そのまま龍人の方まで追い立て、逃げるふたりを追い掛ける。
ブオン!!!
とまた空噴かしする。