転職したら双子のイケメンがついてきた


「面白いことがわかったぞ」


配達のついでに寄ってきた図書館から帰った壬言さん。


「何ですか??」


真言さんと私は食い付いた。


「どうやら例の屋敷、老人の一人暮らしで、その老人を殺めた罪で佐仲は捕まったみたいだな」


「そうなんですか??」


驚く私。なんだか刑事ドラマみたいだ。


「ただその罪は冤罪で、仕組まれたものらしい」


「臭いますね」


真言さんは勘がいい。


「じゃあそのこと、依頼主に言って、諦めて里親探しした方がいいってことですかね」


聞いた私に、


「そんなわけないだろ」


「はい??」


「こんな美味しい話、このまま終わらす手はねえ」


「猫を、探すんですね??」


真言さん。


「真実を暴くのも仕事のうちだ」


いたずらっぽく目が輝き、ニヤリとするふたり。タチが悪そうだ。


< 33 / 383 >

この作品をシェア

pagetop