転職したら双子のイケメンがついてきた
背中まで伸びたサラサラの茶髪。はっきりした二重、すらりと伸びた美しい鼻、ほどよく厚い唇には濃すぎないリップが引かれていた。
それぞれのパーツが整い、完璧な配置だ。
スタイルも、これでもかと言わんばかりの非の打ち所のないバランスのよさ。
八頭身はあるだろうか。
いや、その前にまず顔が小さい。
性格くらい悪くないと不公平だろう。
きれいめのタイトスカートのスーツを着こなした彼女は、持ち物からもセンスのよさが窺えた。
「残念だったな」
壬言さんがニヤニヤしながら私の頬をムニュッと挟んで尖らせる。
「わっ、私の顔でっ、遊ばないでください!!」
手で振り払う。
「悔しいけど思った以上にイケメンね、しかもお似合いだわ。だからあなたのこと嫌いだったのよ本当は」
「はい???」
「私と競えるくらい美人なのに、地味で根暗でマイナス思考の固まり。それでも気にすることなくマイペースに生きてる貴女が、嫌いだったのよ本当は!!張り合いないったら!!」
え"え"え"!?