転職したら双子のイケメンがついてきた


「……確かに、若干の壊しはしましたけど……」


「一日でグラス3脚、皿2枚。バカラのな」


「……ヒドい」


さすがに全員呆れる。


「だだ、だって!!ほら!!お客様に呼ばれたらすぐ行かなきゃだし」


「オヤジに手ぇ握られてパニクってガシャンじゃねえか」


うっ!!
バレてた……。


「ケツ触られて悲鳴上げてシャンパンタワー崩したよな」


「…すみません…もういいです」


赤くなって俯いて耳を塞ぐ。


「あんた、バカ!?」


由利に留目を刺され、壁に向かってしくしくと泣いた。


「………はい、バカです」


「そちらはご心配なく。必ず本人に弁償させますので。一旦我々で立て替えますが、よろしいですか??」


「ああ、弁償の件は改めて。雇った我々にも一責任はあります」


言って、カップのコーヒーを一口飲むと、


「ところで今日伺ったのは他でもない、ボスのことなんですが」



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