転職したら双子のイケメンがついてきた


だからわざとコンパをして琉生にちょっかいを出したのだ。


詐欺師の琉生がそこまでするとは思わずに。


「その招待状を皆さんにお渡ししたいということで、どこに送ればいいかとお店に電話がありましたので、いっそお呼びしようかと」


これがある意味、真言さんの策だった。


人の気持ちを省みず、奔放に振る舞ってきた由利のプライドを傷付け、悔しい思いをさせるには打ってつけだ。


「だからって、わざわざパーティーにしなくても」


半ば呆れる私。


「まあ、たまにはいいじゃないですか」


にこやかに微笑む真言さん。


「なんであんたばっかりモテるのよ!?イケメン2人に囲まれて!!しかも財閥だなんて!!」


由利は本当に悔しそうだ。


「貴方も!!頑張ってよね!?」


「ごほっ…」


佐樋さんが肘で突つかれて噎せる。


気の毒に。
これからも尻に敷かれるんだろうな。



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