転職したら双子のイケメンがついてきた


「はっきり言ったら??」


そばに来た玖美さんに肘で突かれ、咳払いする真言さん。


「真来さん、僕と一緒にヨーロッパに行きませんか??」


「はっ!?」


「お、お前、何言って…」


呆然とする私の隣で、壬言さんが慌てる。


「壬言のことは忘れて、ヨーロッパで一緒に暮らしませんか??」


「…いや、……えっと??」


「なな、何言って…?!こいつは俺の」


「俺の、何です??」


「う…」


耳まで赤くなる壬言さん。
真言さんは意地悪だ。


そして彩斗をそっと下ろし、私の肩を抱き寄せると、みんなの前でキスをした。


ヒャアッ!?
と悲鳴が上がる。


「てめえ、何して………っ!?」


目を見開いて固まる私から、真言さんを引き離すと、拳で殴った壬言さん。



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