転職したら双子のイケメンがついてきた
「私だってお姉さまのこと、好きです!!手遅れですよ!!」
「ところで何の作家活動してるんです??」
ライターの松嶋くんが興味を示す。
「IORI、イオリの名前で、マニア系を少々…」
「マニア系…??」
きょとんとする私の横で、
「え"っ??IORI!?」
今度は茉里が反応する。
「知ってるの??茉里」
「えっ!?いや、えっと、知ってるって言うか、『男乙女(おとめ)のバイブル』書かれた方ですよね??一部マニアにベストセラーの。ほっ、本屋で見たことあります」
さすがに、ようやくできた彼氏までいるみんなの前で、マニア本に詳しいとも言えない。
「そ、そんなすごい人なの??」
私が一番驚く。
「それはますます、居て頂かないと」
赤くなって顔を覆う香緒里さん。
「そそ、そんなっ!!たいしたものではっ!!」
「とりあえず、履歴書お持ち頂きましょうか」
「喜んでっ!!」
興奮気味に私に抱きつく香緒里さん。