転職したら双子のイケメンがついてきた


「何でって、ヒドいですねえ。『真来さんロス』ですよぅ!!退屈すぎて帰ってきちゃいました。あっ、玖美さんはまだ向こうで審査待ちです」


恐らく、また喧嘩でもして置いてきたのだ。
そっちの方がヒドい。


「あんなもの、サクッとやって終わりですよ。何ヵ月もやってられません」


「いや、でも、だって、そのためにみんな苦労して頑張って……」


呆れる私。
壬言さんがムキになる。


「だからって!!だからって、すぐに帰ってこなくても、観光でもナンパでもしてりゃいいじゃねえか!?」


それもそれでどうかと思う。
けれど真言さんは、ふふんと嘲ると、


「僕にとって、あなた達ほどの暇潰しのオモチャはありませんからね~」


そして言いながら、嬉しそうに私を揉みくちゃにする。


「さあて、今日は何から始めましょう??」


「とりあえず、離れろ」


壬言さんが水撒きのホースを構えた。



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