転職したら双子のイケメンがついてきた
「ただ、この真依さんも、ただのお知り合いということではないらしく」
真言さんが玖美さんに。
「いいところのお嬢様のようですね」
「なんだ、もう調べてたのね」
コーヒーをセルフでお代わりして飲みながら。
「そうでもなければ、簡単に大事な情報の付いた猫預けないでしょうしね」
「そこなんです」
「何が??」
「むしろ、彼女に知ってもらわなくてはいけないことなのかも知れません。だからあえて預けた」
「まさか…」
「そのまさかです」
「お花ください」
お客が来た。
対応に出て戻ると、
「ところで真言さん、彼女のこと気に入ったりしてない??」
ニヤリと笑うと、
「わかりますか??」
「ほう、ああいうのがタイプだったわけね!?本当は!?」
「いやそれは、どうでしょう」
少しムッとする。
「確かに純粋そうな、汚れてなさそうな感じはするけどさ、私と違って」
「逃がした魚は大きいと思ってますよ」
「ほらまたあ!!」
口では何とでも言える、と。