転職したら双子のイケメンがついてきた
壬言さんがパソコン操作でGPSの在処を検索する。
キーボードが早い。
面接で、得意ですと言ったのが恥ずかしくなる。
しかもその指先に見惚れてしまった。
「どうやら屋敷には居るみたいだな。バレて外されてなければ、だけど」
「でも、お屋敷には誰もいないんでしょう??」
「それだけのために居る、あるいは他にまだ何か隠してる可能性もある、ってことですかね」
真言さんが店の商品を差し替えながら。
「他に隠してること??」
「まだ眠っている隠し財産、もしくは遺言書」
唇を触る壬言さん。
考えるときの癖のようで、妙に色気がある。
「明日にでも、お花を届けがてら様子を見てこれますか??」
「……断る権利も余地もないんだろ」
「お二人で、是非どうぞ」
にこやかに私と壬言さんを見て、どうぞ、とジェスチャーする。
「え~っ」
「それは俺のセリフだバカ女」