転職したら双子のイケメンがついてきた

「お姉さん美人だから、特別に見せてあげる。ハルっていうんだ」


間違いなく、あのハルだ。


「わあ!!可愛い!!」


大人しく抱かれていたので、少しオーバーな演技が入った。


が、こいつが、こいつがうちの畳を!!
と思ってしまった。


その空気を感じ取られてしまったのか、突然もがいて暴れだし、少年を引っ掻き、手が付けられなくなってしまった。


「ハル!?どうしたの!?」


少年が慌てる。
こうなると手に負えない。
どうやってもするりと抜け出す。


「ハル!!」


二人で挟み撃ちしても無理で、ついには今来た階段を上がるハルを、二人で追いかけて駆け上がる。


驚く壬言さん。


「お前、なにやって…」


当然、誰にも捕まえられない。
そのまま外に飛び出してしまった。



< 48 / 383 >

この作品をシェア

pagetop